【美容家監修】アルブチンの効果と話題!美白成分との違い、化粧品の選び方

シミやそばかすを防ぐためには、日焼け止めなどのUV ケアに加えメラニンにアプローチする化粧品で徹底的な美白ケアが必要です。

なかでも、美白有効成分のアルブチンはメラニン色素の合成をブロックする働きがあり、シミやそばかすを防いで肌に透明感をもたらします。

今回は、アルブチンの種類や期待効果、他の美白成分との比較やアルブチン配合化粧品の選び方などを詳しくご紹介します。


岸田茉麻(きしだ まあさ)
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ


そもそもアルブチンとは?

アルプチン
2種類の美白有効成分

 

美白成分の一つとして知られるアルブチンは、コケモモや梨、サンタベリーなどの植物に含まれる成分です。

同じく美白成分のハイドロキノンに似た分子構造を持っており、メラニン色素の合成を阻害することでシミやそばかす、くすみを防ぐ効果が期待できます。

また、アルブチンは厚生労働省認可の美白有効成分でもあります。

アルブチンには2種類ある

アルブチンには、α-アルブチンとβ-アルブチンの2種類が存在します。


■α-アルブチン
α-アルブチンは、独自の技術でハイドロキノンにグルコース(ブドウ糖)を結合させて作られている美白成分です。

ハイドロキノンには、メラニン色素の合成に関わるチロシナーゼ(酵素)の働きを抑制する作用があります。

しかし、ハイドロキノンは美容皮膚科で処方されるほど強い効果が期待できるため、肌に対する刺激を感じる人も。一方、α-アルブチンはハイドロキノンにグルコースを加えることで分子を安定化させているので、肌に対する安全性が高いほか、肌なじみが良いのです。


■β-アルブチン
β-アルブチンは、コケモモなどの天然植物から抽出した成分です。

歴史的にはβ-アルブチンのほうが長く、いずれも美白効果が期待できる点では変わりないものの、α-アルブチンのほうがβ-アルブチンよりも約10倍も高い美白効果を発揮すると言われています。

また、肌に対する親和性もα-アルブチンのほうがすぐれているため、α-アルブチンを配合した化粧品のほうが値段が高い傾向にあります。

アルブチンに期待できる美容効果とは?

シミ・そばかすの原因
メラニンの生成を防ぎます

 

美白効果の一つでもあるアルブチンですが、どのようなアプローチで美白効果が期待でき、肌にどのような変化をもたらすのか気になるところですね。

ここでは、アルブチンに期待できる美容効果についてメカニズムを交えながらご紹介します。

メラニンの発生を抑制

アルブチンにはメラニンの生成を抑制する効果が期待できます。


紫外線や摩擦などの外的ダメージを受けるとメラニンが作り出され、シミやそばかす、くすみの原因となります。アルブチンには、メラニン色素の合成に関わるチロシナーゼの働きを阻害することでメラニンの生成をブロックする働きがあるため、色素沈着によるシミやそばかすを防ぐことができるのです。

肝斑の改善


数々の臨床試験において、アルブチンに甲板の改善効果が期待できることがわかっています。

ある研究(※1)では、肝斑が見られる10名の対象者にアルブチンを塗布したところ、すべての対象者に対して顕著な改善反応が現れています。

また別の研究(※2)では、肝斑が見られる対象者33名に対し、アルブチン濃度3%の化粧水、乳液、クリームを使用し続けたところ、肝斑に対する改善率が67.9%(12週後)という結果となりました。

このことから、アルブチンには皮膚の肝斑や色素沈着を防ぐ効果が期待できると考えられます。

肝斑は、紫外線ダメージを受けることで濃くなる傾向があり、摩擦ダメージによって悪化することも。すでに肝斑と思われるシミが見られる人は、日焼け止めなどでUV対策を行うだけではなく、アルブチン配合のスキンケア化粧品でメラニンの生成を抑えるようにしましょう。


効果や働きの違いは?他の美白成分と比較!

4つの美白成分
どんな違いがあるの?

 
メラニンにアプローチする成分は、アルブチン以外にもいくつか種類があります。
ここでは、アルブチンと他の美白成分の違いや特徴について表でまとめて見ました。

有効成分の認可 働き 特徴
アルブチン メラニン色素を合成するチロシナーゼの働きを抑制する 天然由来のアルブチンは肌にやさしいと言われている
ビタミンC誘導体 抗酸化力でメラノサイトに対する刺激をブロックする 日焼けによるシミやそばかすを防ぐ働きがある
ハイドロキノン × メラニン色素を合成するチロシナーゼの働きを抑制する 濃度が濃いと肌に刺激を感じる場合がある
トラネキサム酸 メラニンの生成を活性化させるPFG2を抑制する 肌の炎症を抑える効果も期待できる

上記で挙げた美白成分は、いずれもメラニンに働きかけることでシミやそばかすを防ぐ効果が期待できます。

しかし、メラニンの発生は段階的に進んでいくものであり、美白成分によってアプローチする方法は異なります。

アルブチン配合化粧品の選び方と副作用について

安心に使えて
透明感のある肌へ

 

アルブチンを配合した化粧品にはたくさんの種類がありますが、なかでもおすすめしたいのはプラセンタエキスやビタミンC誘導体、コエンザイムQ10を同時に配合した美白化粧品です。


プラセンタエキスやビタミンC誘導体、コエンザイムQ10には肌のターンオーバーを促進する働きがあり、アルブチンとともに働くことでくすみのない透明感ある肌を目指すことができます。

また、いずれの成分も活性酸素を除去する働きがあるため、年齢によるシワやたるみなどのエイジングサインを予防することもできますよ。

アルブチンの副作用について

アルブチンは美白有効成分の一つなので、効果が期待できる反面副作用について心配する人も多いのではないでしょうか。

しかし、アルブチンは肌に対して刺激が少なく、ハイドロキノンと違って化粧品の配合に規制がないため副作用の心配はないと考えられます。


α-アルブチンの原料であるハイドロキノンは「肌の漂白剤」とも呼ばれており、使用方法を一歩間違えると白斑(皮膚が白く抜ける)が見られるリスクがあります。

しかし、α-アルブチンはハイドロキノンにグルコースを添加して安定化させた美白成分なので、ハイドロキノンのように副作用を心配する必要はないでしょう。

まとめ

美白化粧品の中には、アルブチンを配合した化粧品がたくさん販売されています。

また、アルブチンは国に認められた有効成分の一つでもあるので、肌のくすみやしみに悩む人はアルブチン配合化粧品で透明感のある肌を目指しましょう。


岸田茉麻(きしだ まあさ)
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ


この記事が気に入ったら
いいね ! しよう




 

カテゴリー










スポンサードリンク


サブコンテンツ

このページの先頭へ