【歯科衛生士監修】子供の虫歯予防でやっておくべき5つの習慣
虫歯予防のために最も効果的なことといえば「歯磨き」ですよね。
みなさんご存知の虫歯予防なのですが、なかには毎日きちんと歯を磨いているのに虫歯になるという方のお声もお聞きします。
実は虫歯の発生には、歯磨きだけでは補えない毎日の生活習慣が関係していることがあるんです!
そこで今回は、子供の虫歯予防のためにやっておくとよい生活習慣のポイントを5つご紹介します。
江頭小百合(えがしら さゆり)
・歯科衛生士
・数秘術カラーセラピスト
Contents
虫歯予防に一番効率の良いタイミングで歯磨きする
寝る前はしっかりと磨く
歯磨きっていつするのが効果的なのか、虫歯予防に最も効率の良いタイミングをご紹介します。
3度の食事を食べたら毎回磨くのではダメなの?
何が何でもとにかく「食べたら磨く」を徹底しても、お口の汚れは全体の60%程度しか落とせないといわれています。
ほんのわずかな歯垢でもお口に残っていれば、その中で虫歯の原因菌は繁殖してしまうのです。
ただ、日常の活動時間には唾液が分泌されることで自然にお口の中を中和する作用も働いてくれるので、歯が溶かされることを予防してくれます。
1日の汚れを持ち越さないことがポイント!
就寝中は唾液の分泌が極端に少なくなって中和する作用が働きにくくなります。
日中歯磨きができなくても、寝る前にしっかりと歯磨きすることが一番虫歯予防に最適な歯磨きのタイミングなのです。
よく噛んで食事をする
身体にも歯にも良い
1口ごとに30回噛むのがなぜ推奨されているのか、実はあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
よく「1口30回噛みましょう」というのはナゼ?
よく噛むことは顎の発達を促すことは勿論ですが、顎を動かすことが刺激となって唾液の分泌も促します。
唾液がたくさん分泌されると、食物を噛み砕くことや飲み込む補助をおこなってくれます。食物の栄養素もしっかり摂れますし、消化も良くなるので体にも良い効果がたくさんあります。
唾液の分泌が虫歯も予防してくれます
そして唾液がたくさん分泌されると、「自浄作用」という効果があり、歯の表面の汚れを自然に洗い流して食物が歯に残ることを少なくしてくれます。
汚れが残りにくい環境になればそれだけ虫歯になるリスクも減るということなのです。
外出には水筒を持ち歩く
お口の中をすっきりさせる
外出先で喉が渇いたら、ついついジュースを買ってしまう…という方や、外食したまま歯磨きがなかなかできないという方、結構多いのではないでしょうか?
外出先ではなかなか歯磨きできない…
幼稚園や学校で給食後に歯磨きを導入するのはなかなか難しいので取り組めない状況であることが多く、外食した際にも歯磨きセットを持って行くというのもなかなか難しいですよね。
赤ちゃんの頃は3度の食事のたびに歯磨きができたとしても、成長とともに難しくなってくるのは仕方のないことです。
「食べたらお水を飲む」習慣を!
虫歯は、「食べたらすぐに磨かないと穴が開く」というようなものではありません。
食事をしてお口の中が酸性に傾き、中和するまでに時間がかかると歯が溶けてしまうため(これが虫歯)、歯磨きができないのであれば水を飲んでお口の中をすすぐのも虫歯発生の予防につながります。
もちろんお茶でもOK。同じ水分でも、糖分の入った飲み物は逆効果なので注意しましょう。
おやつ選びは「くっつかない」「残らない」を意識する
おやつ選びを意識しよう
おやつを買うとき、みなさんはどんなおやつを選んだら虫歯になりにくいかご存知ですか?
虫歯予防のために甘いものは食べちゃダメなの?
虫歯発生の要因のひとつとして「糖分」があります。
そこで「糖分を食べない」のであれば虫歯は発生しないのですが、なかなかそれは難しいですよね。それに甘いものを食べた時の幸福感を感じるのはとても大切。
私は虫歯予防のために甘いものを食べてはダメとは思っていません。食べ方やおやつ選びの工夫で虫歯は予防できるからです。
虫歯になりにくいおやつを選べる習慣を身に付けましょう
お口の中に甘いものが入ってくると、虫歯の原因菌は酸を作り始めますが、お口の中に甘いものが長い時間とどまっていなければ、歯が酸にさらされている時間も短くなりますよね。
そこで、「歯の表面にくっつきにくいおやつ」と「歯に残りにくいおやつ」を意識してみてくださいね。
たとえば同じチョコレートでも、板チョコとナッツ入りやキャラメル入りチョコレートではどちらが歯に長く残ってしまうか考えると解りやすいですね。
お菓子売り場で自然と板チョコの方に手が伸びるお子さんになるよう、日々のおやつ選びを工夫してみてくださいね。
歯科医院で「定期検診」を受ける
重要なことを優先しよう
「こどもの歯科定期検診って、なぜ年に何度もあるの?」という方へ…。
虫歯はなかなか自分で気づきにくいもの
これまでご紹介したように、しっかり歯みがきしていているつもりでも食物のカスや歯垢が残ってしまうものです。
これらの汚れは歯と歯のすき間や歯と歯茎の境目、奥歯のかみ合わせに残りやすく「虫歯の3大好発部位」と呼ばれ、肉眼では見つけにくい隠れ虫歯が発生しやすい場所です。
隠れた場所で発生した虫歯は、気づかないうちに大きくなりがち。
穴や痛みで虫歯に気付いたときには、すでに大きく進行した虫歯になっていたという例も多々あります。
特に乳歯や生えてすぐの永久歯は歯の質が弱く、虫歯になりやすかったり症状が速く進みがちです。
定期的な間隔でお口のケアを!
乳歯列の時期や永久歯との混合歯列期は特に虫歯になりやすい傾向にあるため、お口の環境に合わせた間隔で定期的に歯科医院の検診を受けることをおすすめします。
また虫歯のチェックだけでなく、歯科衛生士からお口の状態や年齢に応じた虫歯予防の処置を受けたり、歯磨きのアドバイスを受けることもできますよ。
まとめ
虫歯の発生を予防するためには、歯磨きをするだけでは十分でないことがご理解いただけたでしょうか?
虫歯は糖分だけでできるのではなく、お口の中が長時間汚れていることや歯の質が弱いこと、唾液が少ないことなどからリスクが高くなってしまいます。
もしも歯磨きをしっかりしているのに虫歯ができやすいという方がいたら、生活習慣を見直してみてください。
そして今回ご紹介したことをぜひ実践してみてくださいね。
江頭小百合(えがしら さゆり)
・歯科衛生士
・数秘術カラーセラピスト
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